こんにちは。
ここ最近急に暖かくなり過ごしやすくなってきましたね。
動植物が活発になる時期です。
さて、暖かくなってくると問題になってくるのが「虫」ですね。
今日はノミのお話をします。
ノミは犬猫そして人間の血を吸って生きています。
ノミに血を吸われるとそこが痒くなるのはもちろんのこと、犬猫ですと背中にぶつぶつとアレルギー症状が出てしまうこともあります。
ノミは体長2mm。
ノミが見つかればいいのですが、ノミは毛の中に入ってしまっているのでなかなか発見することは難しいです。
その一方でノミの糞は発見が比較的容易です。
赤黒い汚れみたいなものが皮膚や毛についていることが多く、またそれを水につけて潰すと砂状になります。
これがあればノミがいる可能性が高いと判断されます。
さて、ノミはどの季節に流行るのでしょうか?
虫なので夏場にはやることは間違い無いのですが、実は発育には気温が13度以上あれば十分だってご存知でしたでしょうか?
冬の間、外であれば13度よりも下回りますが、家の中であれば年中13度以上になります。
つまりノミが家の中に入ってしまうと1年を通して発育可能になってくるわけです。
ノミが20匹いた場合、1ヶ月後には成虫が2000匹、卵、幼虫を併せるとなんと20万匹にもなってしまいます!!
もしノミが家にいた場合、殺虫剤を使用すれば成虫や幼虫は死にますが、卵には薬は効きません。
ですので卵が孵化をするタイミングを待ってまた殺虫剤を使用しなければいけなくなります(大体1枝〜2週間)
このようにノミが動物の体について一度家の中に入ってしまうと、駆除や掃除がとても大変になります。
大切なことはいかにノミを家の中に持ち込ませないか、動物達にノミがつかないようにしてあげるか。
ノミをはじめ虫たちはコンクリートよりは草むらに多くいます。
ですのでコンクリートの上だけを近所だけ散歩している犬にはほとんどつきません。
逆にドッグランや公園などによくいく子はつく可能性があります。
特に可能性が高いのが「外に行く猫」ですね。
犬は飼い主さんと一緒ですし、草の上で横になって長時間過ごすこともあまり無いと思いますが、猫たちは外にいるほとんどの間はそのようなところで横になって寝ています。
また猫が好むの所は暖かい所ですので、虫にとっても居心地がいい所ですよね。
まず大切なのはこのような動物たちは外から帰ってきたらブラッシングをしてあげて、よく毛や皮膚を観察してあげてください。
気になる方はノミ取りの櫛を使ってもいいかもしれません。
しかしノミを見たことがある人はわかると思いますが、ノミを捕らえるはなかなか難しいです。
すばしっこく毛の中に入り込んでしまうノミを捉えるのは至難の技なんです。
ですので草むらに入る犬たちや、外に行く猫たちにはノミの駆除、予防として薬を飲むことを勧める場合もあります。
ノミの駆除薬には大きく分けて飲み薬タイプのものと、滴下タイプのものの2種類存在します。
ノミは吸血後36〜48時間で産卵すると言われていますので、なるべく早く正確に駆除したいものです。
飲み薬タイプのものの方が新し薬ですので、吸血後の駆除までのスピードは速いものが多いです。
当院で使用している「クレデリオ」は投与後4時間で効果を発揮し、6時間後には99%のノミを駆除できます。
一方昔からある「フロントライン」に代表される滴下タイプのノミダニ駆除薬も効果はありますが、ノミの駆除までは24時間かかることもあります。
また近年フロントラインに耐性を持つ、すなわち効かないノミが増えています。
実際にフロントラインを使用してもノミが死なず、数日後に別の薬を投与するとノミが大量に駆除できた経験を何度もしています。
また、フロントラインに使用されている「フィプロニル」という成分は農薬です。
ヨーロッパでは蜜蜂を減らすとのこともあり農作物への使用を禁止しています。
ですので効果や安全面を考えると飲み薬のタイプへ移行してもいいかもしれません。
猫に関しては「レボリューション」という新しいタイプの滴下タイプの薬もあります。
また3ヶ月間効果のある「ブラベクト」という薬もあります。
ちなみにスーパーなどで売っている薬に関しては効果が動物病院で用いられている薬よりも効果が薄いので、使用するメリットはないと考えています。
是非ご参考にしていただければ幸いです。
種類が多くて選ぶのが難しいと思いますので、何かあれば相談してください。
コメント
いつもお世話になります
猫の飲み薬ってあるんですか?
あと三ヶ月効く薬は腎不全には大丈夫ですか?
おそらく大丈夫だと思いますが、心配であれば今まで通りの薬の方がいいでしょうね。