はい。
とても怖い薬です。
それでは🤗
って、最近手抜きすぎ??
結論から言うと「とても怖い薬」だと感じています。
誰にとってかって?
それは「使う人にとって」です。
動物業界で言えば処方する獣医師にとっても、そして使う飼い主さんにとっても。
どう怖いのか、私の考えているものを説明しますね。
まず獣医師にとって。
いろんな理由はあると思いますが、1番の理由は
「キレが良く、いろんな症状に使えて便利」
これじゃないでしょうかね。
実際にステロイドは様々な病気の治療薬の項目に名を連ねます。
痒み、炎症、腫瘍、痛み。
そしてストレス後の体調不良なんかにもステロイドはよく効きます。
とても、とっても便利な薬なんです。
だから怖いんですよね。
便利ということはついつい「使いすぎ」てしまう。
みんなステロイドの副作用はわかっています。
だからなるべく使わないようになってきていますが、ステロイドの代わりに使う免疫抑制剤や「アポキル」なんかの痒みどめは正直ステロイドよりはキレが悪いです。
ステロイド以外の薬は副作用が少ない、と言ってよく用いられていますが、その分効果も少ないことが多いです。
つまりどっちもどっち。
効果が少ないのならステロイドの方がいいですよね。
だから結局ステロイドを飲むことが多くなってしまいます。
飼い主さんにとってもステロイドはとても便利な薬なんですよ。
特に痒み止めとして。
痒みがひどいっていうのはなかなか見てられないですよね。
そんな時にステロイドを使うと割と症状が抑えられるんで、どうしても使いたくなってしまうんですよね。
その中でも注意したいのが皮膚や耳。
病院に行って処方される外用薬のほとんどにステロイドが入っています。
ステロイドを塗ると痒みは実際に治るんですよね。
でもそれは一時的なものに過ぎないし、本来ならデトックスのために出しているかゆみをうちに閉じ込めてしまう。
さらにステロイドを使いすぎると皮膚の免疫のバランスが崩れ、やがてさらなる皮膚炎に陥る。
外耳炎が治らない原因の一つにステロイドの使いすぎもあると思います。
でも飼い主さんはそのかゆみを見てられないからステロイドを塗ってしまう・・・
ステロイドの怖さは副作用の多さというよりも「依存」なんです。
副作用が多くたって正しく使い、その症状の原因も同時に追及していけば使い続けなければいけないことはとても少ないはずです。
実際に今診察している子の中でステロイドを使い続けている子はほとんどいません。
数年前までの自分であれば使っていた症状でも、食事やサプリ、生活環境の改善などでステロイドを減らせるor切れる子も多く存在します。
要は使い方なんです。
全てのものに善も悪もありません。
それを決めているのはあくまでも自分自身です。
特に「物」にいいも悪いもありません。
包丁やハサミなどの刃物はとても便利な道具ではありますが、時として人を傷つけることもある。
じゃあ包丁は悪い物だから使うな!!って言ったら料理できませんよね。
でも今の世の中は悪いものは排除する傾向にあります。
家のコンロなんてその筆頭だと思います。
子供が火傷すると危ない、みたいな理由でIHになっていますが、そもそも火にいいも悪いもないです。
それどころか子供が火を経験することがなくなることの方が危ないと思っています。
脱線しましたが今日のテーマは「依存」でした。
全てを決めるのは自分です。
自分次第でどうにでもできる世の中ですので、人に依存するのは控えていきましょう🤗
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