こんにちは🤗
今回は犬の嘔吐の続きです。
前回は食べ物の話をしましたが、今日はそれ以外の事故や病気についてのお話です。
まず若い犬の急な嘔吐の中で一番疑った方がいいものとして外してはいけないものが「異物」ですよね。
昨日まで元気だった子が突然1日に何度も吐く、水を飲んでも吐くと言った時は異物を疑ってもいいと思います。
異物の場合は詰まっている場所にもよりますが、下痢は見られず吐き気がメインです。
後で紹介する他の病気は吐き気と同時に下痢があるものもありますので、一つの目安にしてください。
ちなみに異物は胃の中にある時は相当大きなものや尖ったもの以外は吐きません。
腸に流れて詰まってしまうと吐き気がやってきます。
腸に詰まってしまったものは基本的には手術で取り除かなければいけませんが、少しずつでも流れているようであれば自然に流れる可能性もあります。
いずれにせよ救急疾患なので、病院で診てもらってください🙏
次
若い子から歳の子まで様々な年齢で発症するのが「膵炎」や胃腸炎」ですね。
基本的にはどちらも同じような症状を示します。
しかし膵炎の方が吐き方が激烈です。
異物と同じような吐き方をします。
この二つは見極めが難しいですが、血液検査で膵臓の数値や炎症の数値が上がっているようであれば膵炎と診断しています。
膵炎になってしまった場合は水を飲んでも吐いてしまい脱水することが多いので、ベストの治療は点滴治療になります。
膵炎といのは厄介な病気で膵臓の強い炎症が周りの脂肪、肝臓、胆嚢、腎臓などにも炎症を及ぼし多臓器不全になる可能性があります。
そのため早期の治療が必要になってきます。
胃腸炎の場合は元気食欲があれば基本的には様子見、または胃薬等でいいですが、膵炎と同じように何度も吐いて元気もなくなってくるようなら点滴などの積極的な治療が必要かもしれません。
その他恒例になってきて急激に吐いてしまう病気に「胆嚢系」の病気があります。
胆嚢とは肝臓で作られた消化酵素を含む胆汁を一時的に貯めておく袋です。
食事をするとこの胆嚢から胆汁が十二指腸に出されて、脂肪分の消化を助けます。
胆嚢系の病気でよく見られるものとして
胆管閉塞 胆石や粘液などで胆汁の流れ道が塞がってしまう
胆嚢炎 胆嚢が感染したり壊死したりして炎症が起きる
があります。
両者ともに症状が重度だと「胆嚢破裂」を起こします。
胆嚢に含まれている胆汁は先ほども示したとおり脂肪の消化を助ける働きがあります。
この胆汁が胆嚢の破裂によってお腹の中にばら撒かれてしまうと、お腹の組織を胆汁が消化してしまい重度の腹膜炎が起きます。
これは死に直結するケースも多く見られます。
胆嚢系のよくある症状は嘔吐ですが、胆嚢が詰まったりすると「尿が黄色くなる」と言った症状も一緒に見られます。
いわゆる「黄疸」ってやつですね。
場合によっては手術が必要になってくる可能性もあるため、やはり急激な吐き気はすぐに病院で見てもらった方がいいと思います。
このように
異物
膵炎、胃腸炎
胆管閉塞、胆嚢炎、胆嚢破裂
が急性の嘔吐の原因としてよく見られるものです。
急に吐いてしまった、食欲元気がなくなった時は一刻を争う可能性もあります。
実際に救急病院で働いているとそのような子達がよく紹介されてきます。
動物達の行動に注意して早めの対応をしてあげてください🙏
コメント
さまざまな病で嘔吐するんですね、怖いです。
基本、食欲、元気、嘔吐の回数に注意なんですね。友人も犬を飼っていますがだいたい飼い始めた頃から良く吐くと言ってましたがフードや、病や原因はたくさんあるんですね。