歯周病 その①

こんにちは。

最近歯周病関連の患者さんが多く、また歯周病に関する記事を書いて欲しいという方もいたため、ここから何回か(自分が飽きなければ)歯周病の記事を書きたいと思います。

今回はここ数ヶ月で歯石除去をした重度の歯周病、歯肉炎の子達の画像を載せています。

まず画像を見せる前に歯周病について書きたいと思います。

歯周病は日本人の感覚だと「感染症」と捉える方が多いみたいです。

実際に歯周病になるといわゆる「悪玉菌」と呼ばれる菌が増えていることがわかっています。

この悪玉菌は犬の歯周病にかかっている子の70%に存在しています。

悪い菌が増える→歯周病になる

歯周病が感染症という前提にはこういう認識があるんでしょうか??

しかしよくよく考えていただきたいことがあります。

それは

「歯周病になった子達の口の中を調べたら悪玉菌がいた」

という事実は

「悪玉菌が歯周病を引き起こした」

ことにつながるんでしょうか?

これは火事の現場に消防士がいたからその消防士が火を放った、と言っているようなもんです。

つまり結果論であって原因とは限らないということです。

そしてもし感染症だというのであれば、それは誰からもらったのでしょうか??

仮に親からもらったしても、兄弟犬でも口腔内環境は同じとは限りませんし、やはりそれ以外の様々な要因も考えなければいけないと思います。

では何が口腔内環境の良し悪しを決めているんでしょうか?

それは本人達の免疫力ですよね。

人間では腸内環境と口腔内環境が相関しているというデータが出ています。

犬猫はわかりませんが、その可能性は大いにあると考えています。

人間の腸内環境を乱すものとしては

・偏った食事

・食品添加物

・薬剤

・ストレス

などが存在します。

これは犬猫にも十分に当てはまるんじゃないでしょうか?

実際に偏った食事をして睡眠不足が続くと口内炎になりますよね。

これは感染が主な原因ではなく完全に本人の免疫力の問題だと思います。

今までブログでもお伝えしてきた通り、現在市販されている犬猫のフードやおやつは添加物まみれ、使っている素材も犬猫に合わないものがとても多いです。

人間で言えばコンビニ食やインスタント食品を永遠に食べ続けているような状態です。

いや、もっとひどい場合もあります。

こんな状態であれば歯周病になり歯が抜けてしまうのも無理ありません。

歯磨きはもちろん大切ですが、まずは食事や生活環境を見直しこれから悪化しないように努めることも大切だと考えています。

また歯周病になると歯周病菌が全身を巡ることもわかっています。

・心内膜炎

・腎盂腎炎

・肝炎

・胃腸炎

・アルツハイマー

・脊椎炎

歯周病は上記の他に様々な病気の引き金になる可能性があることが既にわかっています。

ただ歯石がついている、口が臭いだけで済めばいいのですが、実際はそこから様々な病気が引き起こされる可能性があるんです。

歯周病は万病の元なんです。

一度ついてしまった歯石は麻酔をかけて超音波で破砕したりしないと取れませんが、普段から歯周病にならない(免疫力を落とさない)体づくりをすることは今日から少しずつできます。

また歯石になる前の歯垢の段階であれば歯磨きでも除去することは可能です。

次回は今回当院で新しく取り入れた「歯磨きペースト」についての記事を書きたいと思います。

では、今回はこの辺で🙋‍♂️

コメント

  1. 歯周病は人間も動物も嫌ですね。
    赤ちゃんの頃からブラッシングの習慣大事です
    野生の動物達は亡くなるまで手入れしませんが歯周病のイメージありませんね

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