猫の膀胱炎に用いているサプリメント

こんにちは。

短い梅雨、猛烈な暑さ、季節外れ台風・・・

イレギュラーが続くとても面白い年ですね👍

このような気候の変化の激しい時期は動物も人間も体調を崩しやすいです。

身体にとっては相当なストレスになっているんでしょうね。

さて、今回は猫の膀胱炎についての新しい知見を自分なりに得ましたので、もしお悩みの方がいらっしゃいましたらご参考にしていただければ幸いです。

まず猫の膀胱炎についての基礎知識をさらっとおさらい。

猫の頻尿や血尿の主な原因を挙げると

・特発生膀胱炎(55%)

・細菌性膀胱炎(18%)

・尿道閉塞(10%)

・膀胱結石(7%)

・膀胱腫瘍(3%)

となり、一番多い原因は特発性膀胱炎となっています。

特発性膀胱炎とは、要するに「原因不明」の膀胱炎という事なんです。

膀胱には明らかな原因(細菌感染や結石)がないのに膀胱炎になってしまう、人間でいうと間質性膀胱炎もこれに入るかもしれません。

特発性膀胱炎の主な原因は「体質、ストレス」と言われています。

私はそこに食事もあげられると思っています(着色料や様々な添加物は便や尿として排泄されます。尿として最後に溜まる膀胱に負担がかかる事が予想されます)

体質やストレスが原因と言われてもなかなか改善が難しいところがあります。

以前にも書きましたが、例えば多糖飼育の場合はトイレの数を猫+1個用意するとか、生活環境をなるべく変えないとか、工夫できるところはありますが、引越しをした、子供が生まれた、元々敏感な性格の子など、変えようのないものも多いことは確かです。

そんな時に獣医業界でもサプリメントを使用する事がありました。

が、実際に使用した感触では効果を感じた子は正直いません。

そうなると今度は「向精神薬」の出番になってしまいます。

こうなるとどんどん強い薬になってしまい薬を切ろうとすると禁断症状が出てしまって逆に切れなくなる場合もあります。

正直これには頭を悩まされていましたが、最近新しいサプリメントが効果があるかもしれないことに気がつきました。

それが「ナイアシン」です。

ナイアシンは前にもブログに書いた事がありますが、糖質、脂質、タンパク質の代謝に関わっていて、人体に様々な影響を与えているビタミンなんです。

人間ではメンタル疾患(鬱、ストレス、学習障害、行動障害)なんかにも効果があるとのことで、当院でも犬猫に対して数ヶ月前から使用しています。

犬ですと

・尻尾を追いかける

・皮膚を執拗に舐める

・飼い主さんにキレる

・物音にビビる

猫では

・赤ちゃんが生まれてから皮膚を舐め壊す

・多頭飼育で隠れてしまう

そして、膀胱炎。

効果は6割ぐらいの子で実感しています。

ナイアシンは自分自身飲んでみましたが、正直ストレスであったようなことも気にならなくなった感じがあります。

膀胱炎になりやすい猫達の多くは、様々なことを気にしがちでビビリです。

人間でいうと神経過敏状態です。

猫の膀胱炎に未だに抗生剤が処方される事がありますが、抗生剤は腸内環境を破壊してメンタルを不安定にさせる可能性がる事が人間ではわかっています。

また向精神薬などの薬であっても腸内環境は破壊しますし、薬がだんだん効かなくなり強くしなければいけない懸念もあります。

その点ナイアシンは水溶性のビタミン(ビタミンB3)ですので多くとったとしても尿から排泄されますし、副作用もほとんどありません。

長期的に服用すると肝障害が起こる可能性もあるようですが、それも休薬すればすぐに落ち着くとのこと。

まだ初めて数ヶ月ですので長期的な副作用についてはなんとも言えないのが現状ですが、中には徐々に減薬していっても大丈夫な子もいます。

薬を用いない新たな猫の膀胱炎対策にできれば光栄ですね。

コメント

  1. 膀胱炎に効くのですね、前は良く膀胱炎になっていました。その時先生がいてくれたらって思ってしまいます。これから先膀胱炎が多発するようなら腎臓わるくても使用可能ですか?

  2. 前に先生が腎臓にはわからないっておっしゃっていましたね。やたらに使用できないですね

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