こんにちは🤗
「対症療法」って聞いたことありますか?
病気の原因を取り除くのではなく,病気によって起きている症状を和らげたりなくしたりする治療法、のことです。
今日はそんな「対症療法」について考えましたので、是非見てみて下さい💁
治療には大きく分けて2種類あると考えています。
一つ目は目の前の症状を改善する対症療法。
二つ目は目の前の症状が起きている原因を追求し、その原因を治療する原因療法・根治療法です。
これは私的な見解ですが、動物医療で行われているもののほとんどは対症療法です😅
下痢をしたから整腸剤、下痢止め
吐いたから吐き気どめ
痒いから痒み止め
痙攣発作が出たから抗痙攣薬
胆嚢が悪くなったので胆嚢摘出
癌になったから手術、抗癌剤、放射線療法 etc
これらは全て対症療法です。
西洋の薬の類はそのほとんどが対症療法なんです。
これらの薬、治療では目の前の症状は緩和されるかもしれませんが、原因の除去は行われていないのでまた同じ症状を繰り返す、もしくは別の症状が出てくる可能性が大きいです。
対症療法はいわば根本的な治療を行うまでの「時間稼ぎ」と言ったところでしょうか?
それに対して東洋医学で用いられる漢方は身体を温めたりすることで強くし、免疫力を高めて病気に対応しようというものです。
根本的に考え方が異なっています。
もちろんこの対症療法が効果的な時もあります。
代表的なところは「救急疾患」ですね👍
交通事故や腫瘍の破裂、心不全や痙攣発作などには西洋医療がとても効果的です🙋♂️
このような場合、漢方や鍼灸などの東洋医学だけではとても追いつきませんね。
しかし現在の動物医療はどうでしょうか?
私は街の動物病院の夜間診療から救急専門の病院まで様々な救急を経験してきました。
そこで感じたことは、一般の病院に来る患者さんの8割以上は救急疾患ではない、ということです。
アレルギー
慢性の消化器疾患、胆泥症、慢性膵炎
慢性腎不全 等
中には症状はないけど数値だけで病気ということになってて、薬、検査を延々と行っている動物達もいます😞😞
以前働いていた看護師さんからこんなことを言われて、ハッとしたことがあります。
「動物病院ってこんなに慢性疾患で通院するようなところだって思ってなかった」
これはまさにそうですよね😣
動物病院もそうですが、病院というところは悪くなったら行く所。
もちろん治らない病気もありますが、その多くの病気は治らないんじゃなく西洋医学のみに頼っていると「治せない」んだと思います。
ちなみに私は西洋医学が嫌いとか東洋医学が素晴らしいとかは思っていません。
むしろいいとこ取りをすればいいのにと思っていますが、現在の獣医領域では双方が分かれすぎている感が否めません。
病気には常に原因が存在しています💁♂️
救急疾患も慢性疾患もまずはその原因を正しく理解することが大切です。
そのためには丁寧な問診、触診、正しい検査を行うことが不可欠だと思います。
正しく診断した上で、現在体がどうなっているのか、病態生理を理解しなければいけません🤔
病態生理が理解できたらどのような治療を行うかの判断を行いますが、直ちに治療を行わないと重篤化するもしくは死亡する、と言った時以外は対症療法は限定的に行うのがいいのかなと思っています。
なぜその様な場合に限定的に、という表現を使ったかというと、対症療法を行うと症状が消えてしまうため原因に蓋をしてしまう可能性が多々あるからです😫
異物による嘔吐に吐き気どめ
アレルギーに対する痒み止め
なんかが代表的ですよね
「臭い物に蓋」をしているだけで根本の解決にはなっていない。
まず薬に頼る前に現在の症状がなぜ起きているのか?
この「なぜ」を大切に考えることをしていきましょう👍
それが現在の症状を和らげる近道になるかもしれません🤗
P.S.
この対症療法的な考えは何も医療に限ったことではないと思っています。
現在我々が生きている社会は見たくないもの(根本的な問題)を見ないようにし、不安を煽られ目の前の日常に我慢を強いられているような気がしています。
これは私が日々感じている動物病院に来院している動物達と同じ境遇だと考えています。
考えるのってめんどくさい!!今が楽しければいい!!
っていう考え方を否定はしませんが、それはあくまでも対症療法でその後より問題がめんどくさくなり表面化してくることも多いと思います。
犬のように今を楽しく、猫のようにマイペースに生きる為には時には見たくない現実を直視し、深く考える必要があるのではないのかな〜と日々感じています😅
はい、ちょっとウザかったですねwww
コメント
本当まさにその通りですね。根本が治らない限り堂々巡りなんですよね。自分を見つめなおそうと思いました。反省だらけです。先生ありがとうございます…