皆さんこんにちは!
膵炎には急性膵炎と慢性膵炎とがあります
本日は急性膵炎について話そうと思います
急性膵炎の主な症状は嘔吐、食欲不振です
消化器症状の中で嘔吐から始まり、異物を食べた経歴がなさそうであれば膵炎の可能性を考えてもいいと思います
軽症の場合は経過監察で良くなる事も多いですが、重症の場合は入院、点滴治療が必要になり場合によっては成分輸血なども必要になる事もあります
膵臓は消化酵素を出す臓器です
普段ならば膵酵素は膵臓内では働かず(前駆物質の状態)十二指腸に放出されて初めて働くものですが、膵炎になると膵臓内で酵素が働いてしまいます
これはどういうこうとか?
膵臓が酵素によって消化されてしまうということですね、つまり溶けてしまうということです
この時に膵臓自体に激しい炎症が起こるためその炎症が胃や十二指腸に波及して吐いたり食欲不振に陥ったりします
祈りのポーズをいう腹部痛を示唆する態勢をとったりする犬も多いです
膵炎が通常の胃腸炎と異なり重症化しやすい点は上記のように膵臓の炎症が他の臓器に波及しやすいことが挙げられます
胃や十二指腸に波及した場合は嘔吐や食欲不振ですが大腸に波及した場合は下痢(血便になる事もあります)、胆管の出口に波及した場合は単肝炎になる可能性もあります
そして激烈な膵炎になると血管に炎症が波及し循環不全や血栓症、に陥り重篤化していきます
膵炎の原因は定かではありません
人間はアルコールと脂質の多い食事内容が原因と言われていますが、犬の場合食事内容の変更をしていなくても膵炎になる子が多数です
私は過去に1例だけ、ピザを食べた後に膵炎になるという原因が追求できた子を経験しましたが笑
重症化してしまうと点滴治療が必要となりますが、軽症の場合は胃薬や食事を低脂肪食に変更することでも症状は軽減します
また、従来は数日間は絶食が推奨されていましたが、最近は吐かないのであれば積極的に食事をさせた方が回復が良いとの報告の方がメジャーです
いずれにせよこじらせる前に早期治療を行った方が良い病気ですので、違和感を感じたらまずは動物病院へ受診されることをお勧めします
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