もう15歳なんだったら

こんにちは😊

先日知り合いに紹介された車屋さんに行った時のこと。

その車屋さんはものすごく物腰の柔らかい人で、親身になって私の要望を聞いてくれて、いろんな車を探してくれ、さらには中古車の注意点やメリット、デメリットまで事細かに教えてくれる、とてもいい方でした。

お仕事もあっただろうに車の話が終わった時にはすでに2時間半もかかってしまっていましたね😅

いや〜長々すみません。

っと今日の本題は「車、決まったの??」

ってところではなくてその後のお話。

2時間半も車の話をして、さてそろそろ帰ろうかなと思い何気なく世間話をしていたら、実はこの方15歳のわんちゃんを飼っているとのことでした。

なんだ〜早く言ってよ〜

っと思いましたが、今考えればそんなことを最初に言われたらその相談で軽く1〜2時間はしゃべってしまいそうなんで、逆にそのタイミングで良かったのかもしれませんw

15歳というと犬種にもよりますが人間で言うと85歳前後でしょうか。

相当なお年ですよね。

当然さまざまなところに不調なり病気なりが現れてしまいます。

この子も例外ではなく、肝臓に腫瘍ができ、さらに皮膚の腫瘍が大きくなり、そして足腰が弱ってきているとのことでした。

皮膚の腫瘍の写真を見せてもらいましたが急激に大きくなってきたとのことで、表面から出血も伴っていました。

当然?のことながら定期的に病院に通っているとのことです。

しかし高齢犬の腫瘍は基本的にはそのまま悪くなってしまうことも多く、飼い主さん(お店の方)もそれを悲しげに語っていました。

そこで1つ質問をしたんです。

「なんで病気や腫瘍になるかって考えたことありますか?」

答えはもちろん「NO」

というか動物病院でもそんな話はされていないとのことでした。

これは当然なんです。

我々獣医師はなぜその病気になるのか?ってことは何も教えてもらっていません。

皮膚炎にしろ下痢にしろ、心臓病や腫瘍に至るまでなんでその病気になるか、なんてそもそも考えることすらありません。

私も数年前まではそうでした。

いや、もちろん多少は考えるでしょうが、そのアプローチ方法は実は合っていないかもしれない、って思い出したのが数年前です。

例えば皮膚炎。

皮膚炎の原因といえばなんでしょう?

アレルギー、感染、湿度などの天候要因、寄生虫・・・

さまざまな原因はありますが、ではなんでアレルギーが出たんでしょうか?

そしてそれはなんのアレルギーでなんでこのタイミングで・・・

なんてやってると本当に疲れるんですよねw

だからなのか?教科書にはそこまで詳しく載っていません。

腫瘍に関しては「遺伝子の突然変異、遺伝」ぐらいしか載ってませんよね。

たまにタバコなどの化学物質だったり日光だったりが原因、みたいな腫瘍もありますが、原因は複雑に絡み合っているためそれだけが原因とは言い切れません。

じゃあなんで腫瘍になってしまうのか?

これには東洋医学的な考えも必要になってきます。

話し出すと長くなるのであっさり書きたいと思いますが、病気というのは血液の汚れから起こると言われています。

血液が汚れる、これは下手したら致命的です。

イメージをして欲しいんですが、血液って全身を巡っていますよね?

そんな血液、当然ながら綺麗だ、って思っていませんか??

でもその血液が綺麗なのって身体にとって有害となる得るものを、肝臓で解毒をしたり腎臓で排泄したりできているからなんですよね。

それでも溜まってしまったものは皮膚や咳として外に出したり炎症として燃やしたり。

身体は血液が汚れて病気にならないように一生懸命日々動いているんです。

だって血液が病気になったら最悪「死」が訪れるかもしれないから。

そしてですね、腫瘍やイボっていうものは実は処理しきれなくなってしまった老廃物の溜まり場なんじゃないか?っていう説があるんです。

これご存じでした?

私はこの説を初めて聞いた時、まさに目から鱗でした。

確かにそう考えると腫瘍を取り切っても再発や転移をしてしまうこともあるし、アレルギーの子は腫瘍になりにくいな〜って思っていたこともあります。

なんとなくしっくりきてしまってからこう考えるようになりました。

さて、ここからが今日の本題です。

腫瘍が多発している15歳のわんちゃん。

犬の平均寿命は14歳台、と以前ニュースで見たことがあります。

もう平均寿命を超えています。

腫瘍を手術で取る、という選択肢は飼い主さんは考えていませんでしたし、私もできる限りは内科で行った方がいいのかなとも思っています。

じゃあですよ、どうやって腫瘍と共存する道を選ぶのか、ってのが大事になってきますよね。

そこで大事になってくるのがやっぱり「食事」と「メンタル」なんですよね。

先ほど病気は血液の汚れから、とかきましたが、その血液が汚れるのは実は腸が汚れているからかもしれません。

腸の細胞はとても優秀です。

体に取り入れたものを血管の中に取り入れる役目を持っているんです。

食べ物として取り入れた栄養素は消化されて分解された後、小腸で身体に取り込まれるんです。

でも困ったことに良い悪いの判断はしてくれず、とりあえず吸収するんですよね。

ってことは当然ながら身体に害となる(不要な)物質も取り入れてしまう。

そうすると自動的に血液が汚れてしまうんです。

これが血液が汚れるということ。

ってことは腸を大切にすれば良いんじゃない?

ってことで食事の話をしたんですよ。

何を食べているのかと尋ねたら「ドライフード」をあげているとのことでした。

そのフードは動物病院で指定されてフードみたいです。

そのフードを食べているその犬に対して飼い主さんが毎日思っていたことがあったんですよ。

「こんなの食ってて可哀想だな」

この方だけではなく日本の飼い主さんはとても真面目です。

言われたことは守る傾向にあります。

でもね「おいしくないんだろうな〜」って思われながら食べる犬の気持ち、結構しんどくないですか?

だから言いました。

「美味しいと思える食べ物をあげたら良いんじゃないですか?人間のものでも構いません。手作りも追加してみてください」

これは病院で普通にお話ししていることですが、その方は初めて言われたと少しびっくりしていました。

しかしそれと同時にとても嬉しそうにしていたんです。

手作りのフードは難しい面もあります。

栄養のバランスに関してはドライフードの方がいい場合もあります。

でも生き物が食べるってことは栄養のバランスが取れていればいい、ってわけではないんです。

栄養のバランスが整っていてもおいしくないものであれば生きる気力は無くなっていくんじゃないかなと思っています。

先ほども書きましたが15歳は人間では85歳前後。

そんな老人に対して「節制」を求めるっていうのはかなりおかしな話だと思っています。

もう残り長くないんだから好きなものを食べればいい。

これは犬に対しても一緒。

犬もずっと生きるものではありません。

そのうち必ず死にます。

であるなら、飼い主さんが食べさせたいものをしっかりとあげる。

これが一番犬にとっても嬉しいんじゃないでしょうか?

「病は気から」

昔の人は本当によくわかっていたと思います。

気持ち次第で病気にもなれば元気にもなります。

飼い主さんが楽に考えることで犬の気持ちも楽になる。

そうすれば犬の体調も良くなる。

これに関してはエビデンスはありませんが、そうなんじゃないのかなと思っています。

そして仮にそうじゃなかったとしても・・・

どうせ1回きりの人生なんだったら、色んなものを制限しながら生きるよりも楽しんで生きた方がお得な気がしませんか??

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