眼科は救急疾患です

こんにちは。

今日は眼科の話です。

「目がしょぼしょぼする」

「目が赤い」

「瞬膜が出ている」

これらの症状はよく見られるといえば見られるものです。

ちょっとしたアレルギーや目にゴミが入ってしまった程度でもそのような症状が出てしまうため、飼い主さんの中でもしばらく様子を見ることも多いと思います。

しかし中には様子を見てしまうと症状が悪化し、最悪数日で視力を失ってしまう恐ろしい病気も潜んでいます。

今回はそのような眼科における救急疾患をお話ししたいと思います。

1.角膜潰瘍

角膜潰瘍とは角膜の表面に傷がついてしまった状態です。

基本的に角膜に小さい傷がついたとしても、動物達は自分で勝手に治しています(自然治癒力ですね)

ですので大事になることはあまりありません。

しかし中には角膜に広範囲な傷を作ってしまい、最悪角膜に穴が開く(穿孔)場合もあるんです。

よくある角膜潰瘍の原因は

・散歩中に枝などで傷付けた

・シャンプー

・逆さまつげ

・喧嘩

などですね。

特に注意して欲しいのが「シャンプーやトリミング後に目がショボショボする」ケース。

この場合は化学物質が角膜表面を傷めます。

角膜潰瘍はとても痛いため自分でも擦ってしまうことが多いです。

そして化学物質が角膜表面に残っている場合、小さな傷から角膜を溶かしてしまうことがあります。

こうなってしまうと一気に角膜表面の傷が広がり、最悪数日で穿孔してしまうこともあります。

シャンプー後に眼を痛そうにしている場合はまず水道水で眼をよく洗ってください。

角膜潰瘍はとても痛い病気ですので、傷自体も問題ですがその後自分で擦ってしまってさらに傷口を広げてしまうことも多くあります。

いつもと違いショボショボ、痛そうにしている場合は早めに病院に行ってください。

2.緑内障

緑内障とはなんらかの原因で眼圧が上がってしまう病気です。

この緑内障になり眼圧が上がってしまうと、状況によっては2〜3日で視覚が焼失してしまうことがあります。

緑内障は眼科の救急疾患の中で最もよく見られる病気なんです。

本当に一刻を争います。

緑内障の原因は様々ありますので、その原因に合わせて治療を組み合わせる必要が出てきますが、最も必要なことは「いかにして眼圧を正常に戻すか」なんです。

この初期治療が遅れると視覚を喪失してしまうことにもつながります。

緑内障の主な症状は

・目を痛がる

・充血する

といった他の眼科疾患でも見られるものが多いですが、原発性の緑内障では「散瞳する」ことが多いです。

しかしこれはなかなか家では気がつきにくいことではありますので、やはり眼に違和感を感じた際には早めに病院にいらしていただくことをお勧めします。

主に以上の2つの疾患が眼科の救急疾患の中でもよく認められるものです。

それ以外にも眼科には一刻を争う病気が多くあります。

大切なのは「違和感に気がついてあげること」

1日早く連れてくることで助かることも多いので、よくよく注意して見てあげてください。

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